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楽々浦湾は「雪の日や神の琵琶をも聞ばかり」と城崎十景の歌にも詠まれている湾です。
水面の浮弁天嶋には閑寂な趣があり、屋形舟で水上から眺めることもできます。
湾の畔の小さな祠に祀られているお地蔵様には次のような言い伝えがあります。
それは、村の漁師が夢のお告げに従って湾に沈むお地蔵様を引き揚げてその祠に祀ったところ、お地蔵様の鼻から米が出てきて村人の暮らしは豊かになったのですが、その話を聞いた欲張りな村人が大量に米をもらおうとそのお地蔵様の鼻の穴をノミで広げてしまい、それ以来米は出なくなったという内容です。
この言い伝えのためかわかりませんが、その祀られているお地蔵さまは一つだけお願い事を聞いて下さると言われています。